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民間などで社会人経験を積んでから、公務員を目指す方も多いでしょう。公務員試験では、公務員らしい思考や判断ができるかチェックされています。
社会人経験者向けの公務員試験では面接の配点が大きいことから、新卒や第二新卒とは異なる対策が必要です。
今回は、社会人向けに公務員試験の面接や論文で頻出する自己PRの方法と志望動機の対策についてご紹介します。
公務員試験の面接では自己PRが必須
就職活動の面接において、自己PRは定番の質問です。ここでは、公務員試験の社会人枠における自己PRについて、基本的な心構えをご紹介します。
社会人枠の自己PRとは
社会人枠の自己PRとは、新卒や社会経験の浅い第二新卒とは異なり、今までの実績を長所と捉えアピールすることです。自治体は、即戦力で活躍できる専門性の高い人材を獲得したいと考えています。
つまり合格して公務員になれた場合に、新人でもできる仕事に就くわけではありません。行政課題の解決に向けて取り組める人材を期待されている点に留意し、自分ならどのような貢献ができるか考えて対策することが大切です。
自己PRの機会は面接と論文
社会人経験者向けの公務員試験において自己PRする機会は、面接と論文です。それぞれ職務経験を交えながら、これまで学んできたことや経験してきたことなどを伝えます。
合格するためには、情報収集し、職務経験を整理しておくといった事前準備が非常に重要です。志望動機や自己PRを作成し、頻出の質問に対する回答案を考えておくようにしましょう。
【公務員試験サクセス】
<公務員試験 合格体験談>
愛知県 S・Iさん
社会人枠で自己PRに苦戦するも、願書ワークのおかげで合格できた!
社会人枠での公務員試験でした。自己PRに苦戦しましたが、公務員試験サクセスの願書ワークの対策で、自己分析をすることで自分自身のPRする部分を見つけられました。
また、盛り込むべきポイントをおさえた表現の仕方と型を学び、申し分ない自己PRを書けたと思います。面接では堂々と話すことができ、手ごたえを感じました。
結果、見事、合格できました。ありがとうございました。
社会人向け自己PR作成の4つのポイント
公務員試験において、教養試験や論文試験と比べて面接試験の配点は非常に高いのが特徴です。配点が高いため、十分な事前対策をおすすめします。
面接で主に見られている点は、次のとおりです。
- コミュニケーション力
- 情緒安定性
- 自己統制力
- 協調性・関係構築力
- チャレンジ精神・自己研鑽
- 職務経験の有用性
上記を踏まえて、ここでは社会人向けに自己PRの作成の4つのポイントを次のとおりご紹介します。
- 職務経歴書の内容を反映させる
- 行政に活かせる知識や経験を含む
- 行政課題に取り組む意欲をみせる
- 面接で聞かれそうな質問を想定しておく
では、それぞれについて見ていきましょう。
職務経歴書の内容を反映させる
自己PRでは、今までの職務経験で得た実績を優先的に伝えます。「誠実だ」とか「協調性がある」など、公務員に適性のある資質をあえてアピールする必要はありません。
なぜ自治体が社会人経験者を求めているのか、その理由をよく考えて自己PRを作成しましょう。自治体は民間企業で培われた経営感覚や専門知識を活かして、行政課題の解決にチャレンジできる人材を求めています。
そこで職務経歴書に記載した実績を深堀りして、より具体的に伝えることが大切です。説得力を高めるためにも、自己PRの内容は職務経歴書や職務経験にまつわる論文と一貫性を持たせます。
ある職務について3年の経験と記載したのに、4年の経験と自己PRで話すなどすると面接官に違和感を与えることになります。十分注意してください。
行政に活かせる知識や経験を含む
自治体は即戦力として活躍できる、意欲の高い人材がほしいと考えています。そこで、職務経験で得た専門知識や経験を、自治体の行政にどう活かせるのか面接官に説明しましょう。
公務員試験では、面接試験の前に、職務経験論文を提出しているケースがほとんどです。そこで、職務経験論文に書いた内容と一貫性のある自己PRをするイメージで進めます。職務経験論文の対策をすれば、自然と自己PR対策にもなるというわけです。
行政課題に取り組む意欲をみせる
自治体が抱える行政課題とは何か、事前にリサーチしておきましょう。社会人経験者が公務員として採用されると、専門知識や経験へのニーズが高い分野に配属されます。
そこで自分の職務経験を交えながら、行政課題に積極的に取り組む姿勢をアピールすることが大切です。行政に関わりながら、どうキャリアアップを図っていきたいのか、自分なりの展望を語ると良いでしょう。
意欲とは逆の印象を与えるので、くれぐれも現在の勤務先への不満や悪口をいわないように注意してください。
面接で聞かれそうな質問を想定しておく
自分が面接官になったつもりで、さまざまな分野の実務経験者に対してどのような質問をするか考えてみましょう。基本的な一般常識をわきまえている前提で、質問するのではないでしょうか?
自分自身が書いた自己PR文を客観的にみて、質問を投げかけてみてください。その上で、回答例も作成することが大切です。
例えば、自己PR文から経理の経験が長く几帳面な性格が読み取れるケースであれば、次のような質問が考えられます。
- ストレスにはどう向き合っていますか?
- 残業が多い場合、どのように対応しますか?
- なぜそれだけ実績をあげた会社をやめて公務員を目指すのですか?
- 単純ミスを頻発する同僚と同じプロジェクトで働くことになったら、どう対応しますか?
面接で合格できるかどうかは、どれだけ準備したかによります。面接官から準備不足と思われないように、自己PRを完成させたら質問とその回答も作成しましょう。
社会人向け志望動機作成の2つのポイント
志望動機も自己PRと同じように、頻繁に聞かれる項目です。公務員の面接やエントリーシートの記入の際などに聞かれるので、十分な対策をしておきましょう。
ここでは、社会人向けに志望動機作成の2つのポイントを次のとおりご紹介します。
- 応募する自治体を研究し接点を探す
- 公務員になったらやりたい仕事を探す
では、それぞれについて見ていきましょう。
応募する自治体を研究し接点を探す
まず応募する自治体を研究し、他の自治体にはないユニークな特徴を把握しましょう。自分の社会人経験とうまく結び付けられる特徴がないか調べてみてください。
他の自治体にはないユニークな特徴と自分の社会人経験に接点を見つけさえすれば、応募動機になります。接点を交えれば、公務員になろうと思ったきっかけや、その自治体を選んだ理由を無理なく語れるでしょう。
接点を探す際には過去の自分自身を振り返ることも必要になるので、自己分析も必要になります。弊社「公務員試験サクセス」の「願書最強ワーク」を利用すれば、アンケート感覚で設問に回答しながら自己分析が可能です。
公務員になったらやりたい仕事を明確にする
志望動機では「公務員になったら、どんな仕事に就きたいのか」について自分の意志を表明することが大事です。地域や国を想い社会全体に貢献する公務員と、利益を追求する民間との違いへの理解も盛り込んでおきましょう。
その上で自分らしい志望動機を作成するためには、次の点を明確にする自己分析が役立ちます。
- 自分の性格
- 適性
- やりたいこと
漠然と「地域を盛り上げたい」では面接官に好印象を与えられません。やりたい仕事は、自分の経験との接点から見つけてください。自分の経験を交えて具体的に話したほうが、相手に伝わりやすいからです。
例えば、現時点で取り組んでいる仕事を公務員との接点とするなら、やりたい仕事は次のように具体的に伝えます。
- 教育関係の仕事なら「学校の支援、子どもの支援に関する仕事」
- 会社の遊休地を売却・活用する仕事なら「財産を有効活用する仕事」
なお弊社、公務員試験サクセスの願書最強ワークでは、志望動機がうまくまとまる「型」をご用意しています。スムーズに志望動機を作成できるので、ぜひお役立てください。
社会人向け論文作成の3つのポイント
論文は「書く面接」といわれ、「公務員としての適性」が見られています。具体的には、次のような点です。
- 理解力
- 問題意識
- 独自の考えや意見
- 論理性や構成力
- 表現力
職務経験にまつわる論文や一般課題に回答する論文が出題されます。両方が出題される場合があることから、論文試験は社会人採用において重要視されているといえるでしょう。
そこで、ここでは社会人向けに論文作成の3つのポイントを次のとおりご紹介します。
- 読みやすい簡単な文章を心がける
- 「結論」「理由」「具体例」の順で展開する
- 与えられた課題に回答する
では、それぞれについて見ていきましょう。
読みやすい簡単な文章を心がける
公務員が作成する文書には、簡潔かつ明瞭に相手に伝えることが求められています。そこで論文試験でも、誰もが一読しただけでわかるような読みやすい文章を書くことが大切です。
技巧的な文章を書く必要はありません。書き手の意図が、読み手に正確に届くような文章を心がけます。特定の業界で使われている専門用語や横文字の使用は、読みづらい印象を与えるため避けるようにしましょう。
「結論」「理由」「具体例」の順で展開する
公務員の世界では、忙しい首長や幹部職員に状況を文書などで報告する場合があります。その際に求められるのは、結論を冒頭に示す文書です。要領よく状況を把握できる文書が求められることから、論文でも「まず結論ありき」を意識しましょう。
結論を示したら、次に結論を導いた理由や具体例を挙げて論旨を展開します。論文では、詳細な経過や背景の説明は求められていません。そこで論文対策では、最も伝えたいことを整理して冒頭に示す練習が必要です。
与えられた課題に回答する
問われたことにきちんと回答することも、論文対策の非常に重要なポイントです。キーワードに気を取られて、回答がブレてしまうケースが多いので十分留意してください。
例えば「行政と民間が協働するメリット」という課題について問われているケースを考えてみましょう。協働に気を取られてメリットから逸脱し、「なぜ協働すべきなのか」あるいは「協働とは何か」という論旨ばかりで回答すると合格点を得られません。
与えられた課題が何かを把握して、正確に対応する能力も見られていることを知っておきましょう。
16年の指導実績をもつ弊社では、合格につながる論文作成のポイントをまとめた「公務員論文最強ワーク」を提供しています。論文執筆の「型」を身につけることで、自治体から好印象をもたれる論文作成の基礎が身につくのでおすすめです。
さらに公務員らしい判断や思考を学べる音声講義もついているので、ぜひお役立てください。
今までの職務経歴を棚卸ししよう
社会人経験者にとって、公務員試験での面接は今までの実績や経験をもとに自己PRする場です。他の科目と比べて面接試験の配点が高いため、今までの職務経歴を棚卸しして入念な面接対策をする必要があります。
自己PRは面接のほかにも職務経歴論文でも必要です。そこで論文対策をしながら、自己PRの内容に磨きをかけることも考えましょう。
志望動機を作成する際には、自己分析が役立ちます。弊社「公務員願書+論文最強ワーク」なら、自己PRや志望動機作成のポイントを効率的に把握できるので、ぜひお役立てください。