大学編入という選択肢が用意されている今、社会人になってからでも、経済や経営を学べる大学を目指すのは遅くありません。「家業を継ぐことになったから、経営のノウハウを一から学びたい!」「国家資格を取ってキャリアアップしたい!」という方の味方になるのが編入です。
仕事の経験が学びに活かせたり、逆に大学で学んでから今後の仕事に活かすことができます。例えば、世の中への理解を深めたりビジネスに役立つような学問は、いくつになってから学び始めても良いということになります。
ここでは、社会人から経済・経営学部を目指す方に役立つ情報を紹介します。
社会人から経済・経営学部の編入を希望するのはどんな人?
経済・経営学部に向いている人の特徴として、数学に対して抵抗感がなかったり、ある程度は自信を持っていることが挙げられます。また、数学そのものは苦手でも、経済や経営を学ぶ為には数学も克服したいと思える人は、向いていると言えるでしょう。
それでは、社会人から経済・経営学部への編入を希望するのはどのような人なのでしょうか。ここでは大きく2タイプに分けてみました。それぞれ詳しく見ていきましょう。
学問を学びたいタイプ
- 純粋に経済や経営に興味を持っている人
- 社会の状態は経済の側面からみて安定しているのか、経済学者が言うことは正しいのか、自分の目で確認したい人
- 商品が売れるマーケティングを知りたい人
- アルバイト経験を通して世の中の間違った部分に関心を持つようになった人
将来を見据えているタイプ
- すでにマーケティングの分野で働いていたり、起業に興味を持っている人
- 起業志向が強く、将来的に事業を始めたいと決めている人
- 会社経営に興味があって経営に携わりたい人・現状のままでは将来の可能性が狭いままだと感じている人
- 投資を始めたいと思っている人
- 海外に関わる企業に転職したい、海外に出て活躍したい人
このように様々な方が編入を希望しています。当てはまる内容はありましたか?
経済学部の特徴と魅力
社会の仕組みを学べる
経済理論に基づく経済の仕組みを学びながら、資源を活かして社会を豊かにする方法を見出していける魅力があります。例えば、ミクロ経済学とマクロ経済学では、複数の視点で家計の消費と企業の生産に目を向けることができ、多角的に経済の理解を深めることができます。また、ニュースでよく耳にするGDPや投資に関する経済の知識も学べるので、経済学部で得たものは将来的に様々な形で活かせます。
学科の種類が多い
経済学部はとにかく学科の種類が多く、自分が取り組みたい分野に集中して知識が得られるため、何となく経済学に興味を持った人も、自分に合った学科に出会えるはずです。
経済学部には、理論系の学科と、検証を重視する実証系の学科があり、そこから更に応用系の学科に分類が分けられます。
つまり、理論的に学びたい人も、理論を検証したい人も満足できる可能性が高く、知識を役立てる応用方法を知りたい人の希望にも応えられます。懐が深いのが経済学部の特徴ともいえるので、誰でも興味を持てば、この学部に編入することで経済学問の道を歩むことができるでしょう。
経済学部では、視野は国内に留まりません。東洋経済史や国際経済学のように、国際的な視点でも経済の歴史を学ぶことができます。ビジネス感覚を重視している大学も多いため、国際的な視点で経済学を学べば、より広範囲のビジネスに知識が活かせるようになります。
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経営学部の特徴と魅力
実践的な学びが多い
経営学部の特徴として、経済学部よりも、企業や組織に近いレベルで経営の視点から専門的に学べることが挙げられます。経営学部は経済学部と比べて実践寄りなので、大学で得た学びは将来的に経営において活かすことができます。
経営が順調な企業の傾向や、経営が安定する組織の特徴、マーケティングの戦略の立て方、人材の活かし方なども分かる学部です。組織的な経営理論を学べて、財務に関する知識も得られるので、かなり美味しい学部だといえるでしょう。
商学部と経営学部の違いは?
経営学部と似たような学部に商学部がありますが、こちらはいわゆる商取引に焦点を合わせているのが決定的な違いです。経営学部は、企業組織の運営が重視されているので、組織を動かす経営者向けの学問となります。一方商学部が向いているのは、ビジネスの現場で活躍したい人になります。もちろん商学部の内容も経営者にとって有益ではありますが、どちらか1つを選ぶとしたら経営者を目指す人は経営学部が最適です。
学びたいことと違う学部に入っても本当に必要なことは学べないので、目的や希望を明確にして学部を選ぶことが大事です。
卒業後に役立つおすすめ資格は?
経済・経営学部で得られる資格は様々です。中でも国家資格は、就職や転職、独立開業に役立つものが多いので、どれか1つは持っておきたいところです。
ただし、資格取得はあくまでも手段です。取得すること自体が目的になっては本末転倒ですので、目的に合う資格を見つけて、優先順位をつけて挑戦しましょう。資格選びにおいて大切なのは将来に活かせること、将来の可能性が増えそうな資格を選んで資格取得に専念することです。
ここでは、特におすすめする資格を紹介します。
公認会計士・税理士
どちらも国家資格であり、知名度の高さと共に難易度が高い資格となっています。将来の転職の選択肢が増えるというメリットがあり、独立開業の道も開けるようになるため、挑戦して取得するだけの価値は十分にあります。
国家資格へのハードルを感じる方は、消費税法能力検定や所得税法能力検定といった資格をおすすめします。難易度はそれほど高くなく、消費税・所得税という、経営者や経営に携わる人が知っておいて損をしない専門知識が得られる資格です。
中小企業診断士
経営コンサルティングに興味を持っているのであれば、中小企業診断士も選択肢に加えましょう。企業経営の知識が重要となる資格なので、他社の経営改善の相談に乗ることはもちろん、自社の経営にもその知識が活かせます。
中小企業診断士は経済学部卒の人にもおすすめですが、どちらかといえば経営学部を卒業した人に役立つ国家資格です。営業活動にも活かすことができるため、経営者を目指すのであれば、より持っておくことをおすすめします。
ファイナンシャルプランナー
わりとテレビや雑誌で見かけることが多いのは、ファイナンシャルプランナーでしょう。職業としてのファイナンシャルプランナーは、実は無資格でもできる仕事ですが、専門知識の証明となるので、資格を取得する意味はあります。
簿記検定やTOEICも
ビジネスの現場で役立つ資格取得を目指すなら、簿記検定も視野に入れましょう。簿記を勉強することで、企業の経済活動、つまりお金や物の流れが把握できるようになります。簿記は3級でも持っていると違いますし、卒業後に役立つ機会が出てきます。国家資格ではありませんが、それに近いくらい多くの場面で活用できます。
また、民間資格ではありますが、英語を身につけて国際的に活躍したいなら、TOEICも外せません。海外勤務がある企業では、このTOEICの点数が採用条件になることも多いので、TOEICに挑戦して損はないです。
経済・経営系の大学で可能性を広げよう
経済や経営が学べる大学は、自らの可能性を広げる場となります。経済・経営系の大学で学べることは大きく、学んだ内容は必ず将来的価値を発揮します。
大学編入試験サクセスでは、大学編入の志望理由書作成・論文対策に役立つワークを揃えています。学部別に傾向を抑えた内容なので、効率よく必要なスキルを身につけることが可能です。
いくつになってからでも勉強を始めることに遅すぎることはありません。キャリアアップの意味でも、大学編入の挑戦を考えてみてはいかがでしょうか。