委託訓練で通える学校の種類を解説!おすすめの職種も紹介

事務・介護・情報系 雇用に繋がるスキルを取得

委託訓練とは、都道府県が民間企業や専門学校などに委託されている職業訓練のひとつです。職業訓練には、公共職業訓練と求職者支援訓練があり、委託訓練は公共職業訓練で実施されます。

今回は、委託訓練で通える学校について解説します。「将来を見据えた資格や技能を習得したい」という方に向けて、おすすめの職種もご紹介します。気になる方はぜひ読んでみてください。

委託訓練とは

階段を塞ぐはてな

委託訓練は都道府県に代わり、職業訓練を民間委託して実施するものです。まずは職業訓練とはどういったものなのか解説します。

職業訓練の種類

職業訓練は再就職や転職、スキルアップを目標とする方を対象に、仕事につながる知識や技能などを習得するために実施される訓練です。

「ハロートレーニング」とも呼ばれます。職業訓練には「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があり、雇用保険が受給できるかで利用できる施設が変わります。

訓練の種類対象者訓練実施施設
公共職業訓練(離職者訓練)雇用保険を受給できる人<施設内訓練>
・職業能力開発校
・職業能力開発大学校・短期大学校
・ポリテクセンター
<委託訓練>
・国が民間委託(民間教育訓練機関や企業など)
求職者支援訓練雇用保険を受給できない人・民間事業者 (事業主、団体及び連合体、職業訓練法人、社団法人等)

職業訓練が民間委託されている目的

職業訓練を民間教育訓練機関などに委託しているのは、国や都道府県が運営する職業訓練施設では実施できない訓練が行えるためです。それぞれの役割をまとめてみました。

運営者訓練実施施設訓練の役割
職業能力開発促進センター(ポリテクセンター)
職業能力開発大学校・短期大学など(ポリテクカレッジ)
・ものづくり分野を中心に民間にはできない訓練
・離職者の早期再就職を目指した訓練
都道府県職業能力開発校 職業能力開発短期大学校地域産業の人材ニーズや職業訓練ニーズに対応した訓練
民間民間教育機関など訓練施設では実施できない職業訓練を担う

民間教育訓練機関などでの委託訓練では、事務系・介護系・情報系などを学ぶことが可能です。

委託訓練の訓練コースの種類

委託訓練の訓練コースは、新卒者などをはじめ子育てを終えた女性の再就職や復職など、地域の人材ニーズに基づいて設定されています。雇用につながる知識や技能の習得が目的のため、安定した雇用や起業につながらないものは設定されていません。「令和2年度公共職業訓練(離職者訓練)実績」より、訓練コースの種類をまとめてみました。

コース名

訓練コースの内容

知識等習得コース

キャリア中断女性等のためのリカレントコース

保育士・看護師等の有資格者を対象に、ブランクを埋めるための訓練コース

求人セット型訓練コース

求人先が求めている能力を身につけることで就職につなげる訓練コース

母子家庭の母等の職業的自立促進コース

母子父子家庭の自立支援プログラムに基づいて訓練受講や就職への準備講習を実施するコース

育児等との両立に配慮した再就職支援コース

育児等との両立のために訓練時間に配慮が必要な方を対象としたコース

短期高度人材育成コース

教育訓練講座を活用し、企業で重要な役割を担う人材となることを目的とした短期間の訓練コース

長期高度人材育成コース

教育訓練講座を活用し、国家資格の取得を目指す訓練コース

建築人材育成コース

建設機械の運転技能、パソコン操作を習得して建築分野で活躍できる人材を育成するコース

日本版デュアルシステム(委託訓練活用型)

民間訓練教育機関等を活用した座学・企業実習による能力評価を行う職業訓練

eラーニングコース

育児等で外出が難しい方や近くに訓練施設がない方を対象に情報通信機器を使用した在宅訓練コース

実務に役立つIT活用力習得コース

標準的に習得すべき「ITを使いこなす力」を習得するための訓練コース

委託訓練を実施する学校の種類とおすすめの職種

インターネットで調べもの

委託訓練を実施している民間教育訓練機関は、技能検定職種に関する学科が設置されている専門学校(専修学校)です。専門学校の委託訓練で習得できる資格とおすすめの職種をみてみましょう。

習得できる資格おすすめの業界・職種
保育士、幼稚園教諭2種免許状保育士
トリマーライセンス、グルーマーライセンスなどペット業界
ホテルビジネス実務検定、レストランサービス技能検定などホテル業界
介護福祉士など介護関連一般
製菓衛生師パティスリー、ホテル、カフェなど
基本情報技術者試験、HTML5レベル1、LinuCレベル1などIT業界全般(プログラマー、システムエンジニアなど)
CGクリエイター検定3DCデザイナー、アニメーター、モデラーなど
美容師免許美容室、エステサロン、ネイルサロン、アイラッシュサロンなどの美容関連施設
調理師(条件あり)給食業、企業求職業
日本商工会議所主催簿記検定3級経理事務、一般事務、営業事務など

上記以外にも委託訓練で習得できる資格があるので、気になる方はハローワークの「職業訓練検索」から探してみてください。

【委託訓練の基本的な内容を解説】

委託訓練について、どういった制度なのか以下の記事で解説しています。

大学・短大の委託訓練

就職につながる知識や技能習得のため、国の制度を利用して大学や短大に通うことが可能です。

ただし、大学や短大で実施される訓練は職業訓練ではなく「教育訓練」となります。離職者だけではなく、在職中の方のキャリアアップを目的とした教育訓練を受けられる教育訓練は以下の3つの種類があります。

訓練の種類訓練の目的・内容
専門実践教育訓練中長期的なキャリア形成のため、看護師や介護福祉士、建築士などの国家資格取得を目指す教育訓練
特定一般教育訓練介護職員初任者研修、大型自動車第一種・第二種、ITSSレベル2以上のIT関係の資格取得講座など
一般教育訓練英語検定、簿記検定、大学院などの修士・博士学位の取得を目指す

委託訓練の受講期間・費用

委託訓練の受講期間は訓練コースによって異なりますが、1、2か月と短期間・短時間のものもあれば、3〜6か月のものなどがあります。中には1年以上の長期にわたる訓練コースもあります。

受講費用は税金や雇用保険料からまかなわれており、基本的に無料で受講可能です。ただし、一部自己負担のある科目もあるので、ハローワークのホームページから検索をしてみましょう。どの訓練においても、以下の費用は実費負担が必要です。

  • 教科書
  • 教材
  • 実習着
  • 国家資格受験料
  • 学校行事などにかかる費用

職業訓練受講にあたり申請できる給付金や手当

職業訓練を受けるにあたって、申請が可能な給付金や手当についてまとめました。生活の心配をせずに訓練を受けていただくためにも必要な方は申請しましょう。

雇用保険の失業給付

雇用保険の失業給付とは、雇用保険被保険者が失業中の生活をサポートするための給付金です。受給するには「雇用保険被保険者証」が必要ですので、離職前に確認しておきましょう。離職後届いた「雇用保険非保険者離職票(-1、2)」を含む、個人番号確認書類や運転免許証などをハローワークに提示して失業給付の申請を行います。

雇用保険の受給期間は、原則離職日の翌日より1年間です。その間に妊娠や出産、病気やけがなどで働けない状態になったときは期間の延長が可能です。受給金額は支払われている賃金によって異なります。

技能習得手当

技能習得手当とは、雇用保険の受給者が公共職業訓練を受講する場合、失業給付とは別で受けられるものです。受講手当と通所手当の2つの手当を受けられます。

手当名支給額の詳細
受講手当500円/日(上限20,000円) ※失業給付の対象日のうち職業訓練を受けた日数分支給
通所手当最高42,500円(支給対象にならない日がある月のみ日割で減額支給) ※受給資格者の住所・居所から訓練実施施設へ通所するための交通費

公共職業訓練の受講を決めている方は、「公共職業訓練等受講届」と「公共職業訓練等通所届」にくわえて、失業給付の受給資格者証を添えてハローワークで手続きを行いましょう。

この手続きを行った上で、失業認定日に「公共職業訓練等受講証明書」と受給資格者証をハローワークに提出しなければ技能習得手当は受給できません。

寄宿手当

公共職業訓練は、お住まいの自治体だけではなく、国内のどの自治体でも受けることが可能です。寄宿手当は、家族とお住まいの方で別居をして訓練を受ける方へ支給されます。

寄宿手当は月額10,700円。対象期間は訓練期間中に家族と離れて住み、寄宿していた期間です。支給対象とならない日がある月は日割り計算をして、支給されます。手続きに必要な書類と手順は技能習得手当と同じです。

傷病手当

傷病手当は、ハローワークで求職の申し込みしたあとに15日以上、病気やけがのために仕事に就けない場合に支給される手当です。

失業給付の日額と同じ額が支給されます。30日以上と長期にわたる場合、申出により最大4年間まで延長が可能です。ただし、他の法令による給付金は受けることができないので注意しましょう。傷病手当の支給申請は本人以外の方による提出や郵送でも大丈夫です。

教育訓練給付金制度

教育訓練給付金制度は働きながらスキルアップやキャリアアップを目指す方をサポートする制度です。大学や専門学校など厚生労働省が指定する教育訓練修了者に、受講費用の一部が支給されます。

教育訓練の種類給付率
専門実践教育訓練受講費用の最大70% (年間上限56万円・最長4年)
特定一般教育訓練受講費用の40% (上限20万円)
一般教育訓練受講費用20% (上限10万円)

雇用保険の加入期間が1年以上の方、教育訓練給付金を受給していた方で前回の受講開始日以降、雇用保険の加入期間が3年以上など雇用保険の加入期間の条件を満たせば、在職中の方も対象です。

「専門実践教育訓練」と「特定一般教育訓練」を受ける方は訓練受講を申請後、訓練前キャリアコンサルティングを受けて、ハローワークで受給資格を確認します。受講修了後、1か月以内に支給申請を行うことで教育訓練給付金が支給されます。

職業訓練受講給付金

職業訓練受講給付金は、離職者の方でフリーランスや自営用を廃業された方や雇用保険の受給資格のない方が利用できる支援制度です。パートタイマーでキャリアアップを目指している方も対象となります。支給要件を満たした方に限り、下記の職業訓練受講給付金が支給されます。

手当名給付額の詳細
訓練受講手当月10万円
通所手当月上限42,500円(通所に伴う定期乗車券など)
寄宿手当月10,700円

取得したい資格や技能の習得に委託訓練を活用しよう

職業訓練は離職者の再就職だけではなく、在職者の転職やスキルアップにも活用できる制度です。新しい分野の知識や技能を身につけるにあたり、生活を心配せず学べるように各支援制度も整っています。

専門学校や大学などで実施されている委託訓練を活用すれば、国家資格など長期的に活躍できる資格取得を目指すことが可能です。今回ご紹介した内容を参考にして、ぜひ資格や技能の習得に活用してみてください。


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