社会人が専門学校へ通うために必要なことは?重要ポイントを解説

大事な専門学校選び 失敗ケースに気を付けて

社会人が専門学校へ通うメリットはいろいろあります。大事なことは、自分の目標に合った学校を選ぶことです。また、入学までに準備すべきことも知っておく必要があります。

今回は、働きながら専門学校への通学を目指す方にむけて、社会人が専門学校へ通うメリット、専門学校を選ぶ際のポイントや入学までの流れについてご紹介します。

社会人が専門学校へ通うメリット

課題を話し合う

社会人が専門学校へ入り直すのには、ある種の決断があります。現在の仕事への不満、キャリアアップ、自己実現など、いろいろな理由があるでしょう。また、不安やリスクを考えて決断できない人もいるかもしれません。

社会人が専門学校に通うことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットを5つご紹介します。

メリットメリットの詳細
国家資格を取得できる国家資格があれば異業種に就職でき、4年制大学より短い2~3年で取得が可能
実践的に学べる専門学校は実習が充実しているため実践的に学べ、転職後の方向性をしっかり把握できる
即戦力になれるプロの講師に教えてもらうので、現場で役立つ技術力が身につき、即戦力になれる
業界との繋がりができるプロの講師や卒業した先輩との交流を通して業界との繋がりができ、就職に有利
仲間と出会える同じ志を持った仲間と出会え、切磋琢磨して学べる。異業種の人との出会いにより、視野が広がる

社会人が専門学校を選ぶときのポイント

社会人が専門学校を選ぶときのポイントは何でしょうか。人によって選び方は違いますが、共通するポイントがあります。

参考になるのは、選び方を間違えて失敗したケースです。まず間違えやすいケースを取り上げてから、専門学校を選ぶ条件について説明します。

社会人が専門学校を選んで失敗するケース

看護専門学校入試情報が満載社会人が専門学校の選び方を間違えて失敗するケースには、おもに3つのパターンが考えられます。

専門学校を選ぶ前に、これらのパターンに当てはまるかどうかをチェックしてみてください。原因と対策についても触れておきます。

失敗するパターン原因対策
やりたい仕事が明確ではない・現状に不満がある
・自己分析ができない
・将来の目標がない
自分に適した仕事を明確にし、必要なスキル・資格を把握する
専門学校へ行く必然性がない・今の仕事に迷いがある
・現状をリセットしたい
・自分に自信がない
今の仕事を見直し、専門学校以外の道はないかを考えてみる
専門学校の環境になじめない・年齢差にこだわる
・社会人を意識し過ぎる
・勉強についていけない
年齢差や社会人意識を忘れて、若い生徒に積極的に話しかける

社会人は学生のような進路指導がないので、自分で考えなければなりません。自分でやりたい仕事が明確でない場合は、周囲の人や転職した先輩に相談してみることも大事です。専門学校からパンフレットや案内書を取り寄せて内容をしっかりチェックし、自分のスキルアップに適した学校かどうかを見極めることも重要です。

専門学校を現実逃避の手段にするのではなく、資格を取るという目的を持つことが選ぶ際のポイントです。

社会人が専門学校を選ぶ条件とは?

失敗するパターンを頭に入れたら、次は具体的な専門学校の選び方です。専門学校を選ぶ条件として、ここではおもに5つのケースを取り上げていきます。

ライフスタイルに合っているか

社会人が専門学校を選ぶ場合、自分のライフスタイルに適しているかどうかは大切なポイントです。専門学校へ通うには学費や教材費などが必要です。そのためには会社で働きながら通わねばならない人もいるでしょう。そのような人は夜間部や通信制のある専門学校を選ぶことになります。

ある程度の学費を蓄えている社会人や週末のアルバイトで生計を維持できるなら、昼間部の専門学校に通えます。昼間部か夜間部・通信制かの選択肢は、ライフスタイルによって決まってきます。

社会人を積極的に受け入れているか

専門学校には人気校もあれば、定員割れする学校などもあります。定員割れには、設備が古い、就職率が悪いなどの理由があるはずです。

また、社会人を積極的に受け入れている専門学校の方が、入学後の環境になじみやすいですし、同じ志を持った仲間と出会えます。これらの情報を選ぶ前にチェックして、オープンキャンパスで確認することが大事です。

文部科学省の統計によっても、社会人を受け入れている専門学校(私立専修学校)は増えています。

年度社会人受入総学校数(校)社会人受入総人数(人)
平成24年1,18362,275
平成25年1,23061,421
平成26年1.33763,902

目的の資格を取得できるか

専門学校を選ぶとき、自分が必要とする資格は何かを明確にしておく必要があります。入学しやすい、学費が安いなどの理由で選ぶのではなく、目的の資格が取得できるかどうかが大事なポイントです。

国家資格の場合、卒業するだけで取得できるものと、受験資格を取得できるものがあります。自分が目指す資格はどちらなのかを知っておくことも必要です。代表的な国家資格をご紹介します。

資格名

修業年限

卒業後取得できる国家資格

調理師

1年以上

栄養士

2年以上

保育士

2年以上

測量士補

1年以上

幼稚園教諭2種

2年以上

卒業後に受験可能な国家資格

看護師

3年以上

歯科衛生士

3年以上

美容師

2年以上

柔道整復師

3年以上

自動車整備士2級

2年以上

学校の支援制度があるか

学費や生活費のために働きながら専門学校へ通いたいと思っても、仕事内容や勤務時間によっては働きながら通えない人もいるでしょう。

そのような場合、専門学校のサポートがあるかどうかは重要なポイントです。学校独自の奨学金や学費減免制度がある学校もあります。

学費が続かなくて中途退学するはめに陥ることがないように、選ぶときは学校の支援制度を利用できるかチェックしてください。

就職先が公開されているか

専門学校を選ぶときは、卒業生の就職先状況を確認する必要があります。卒業後の就職先や進路状況が公開されているかどうかをチェックしてください。

多くの専門学校ではホームページやパンフレットに、卒業後の就職先が明記されています。卒業後の進路を確認することによって、自分の目指す学校かどうかがわかります。

【受験専門サクセス】

<歯科衛生士専門学校 合格体験談>

東京都 A・Yさん
自宅で予備校より効果的に勉強ができる!要点解説講座と学校別問題集で合格。

仕事をしながら歯科衛生士専門学校を受験しました。時間がなく、自宅で対策がとれるように看護医療サクセスの教材を使っていました。

医療系要点解説講座は、講師の音声講義で予備校のような勉強ができるのに、頻出にしぼってあって解説も1問5分なので、とても効率よく取り組めるのが時間のない私にとってとても有難かったです。頻出問題を集めてあるので、要点解説講座をおさえれば看護医療サクセスの学校別問題集も得点アップしていけました。

本試験でもやったことのある出題があって、余裕をもって解答ができました。おかげさまで合格です。ありがとうございました。

社会人が専門学校へ入るまでの流れ

射的で的を射抜く

社会人が専門学校へ入り直す場合、事前にやっておくべきことや、全体の流れについて説明します。

最終的な目標を決める

専門学校を選ぶ上で最も重要なのは、自分の目標を定めることです。ビジョンを明確にすれば数ある専門学校の中から、自分に適した学校を選べます。

目標がしっかり定まらない場合は、ジャンルの違う専門学校を調べて自分に適している分野を見つけます。

参考までに、専門学校の各ジャンルと就ける職業について紹介しましょう。

専門学校のジャンル就ける職業
工業分野システムエンジニア、建築士、ゲームクリエイター、電気工事士、自動車整備士、インテリアプランナーなど
農業分野ガーデナー、園芸技術者、食品安全管理スタッフ、フラワーデザイナー、など
医療分野看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、歯科衛生士、歯科技工士、理学療法士、作業療法士、柔道整復師など
教育・社会福祉分野保育士、幼稚園教諭、訪問介護員(ホームヘルパー)、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士など
衛生分野栄養士、調理師、食品衛生管理者、パティシエ、エステティシャン、美容師、理容師、メイクアップアーティストなど
商業実務分野公認会計士、税理士、秘書、医療事務員、旅行業、ホテルスタッフなど
服飾・家政分野ファッションデザイナー、ファッションアドバイザー、スタイリスト、マーチャンダイザー、パタンナーなど
文化・教養分野デザイナー、通訳、トリマー、公務員、司法書士、行政書士、スポーツインストラクターなど

資料請求とオープンキャンパスへ参加する

目指す専門学校が絞り込めたら、資料請求をしてカリキュラムや施設、実習内容などをチェックします。ほとんどの学校がオープンキャンパスを実施しているので、参加して自分の目で確かめてみることが大事です。

質問コーナーなどが設置されているので、わからない点や疑問点などを質問してください。

教育訓練給付金制度を使えるか確認する

社会人が専門学校へ入学する場合、国の「教育訓練給付金制度」が利用できます。厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了すると、受講費用の一部が支給される制度です。

目指す専門学校が決まったら、制度が利用できるかどうかハローワークで確認してください。

出願・受験する

志望校の出願期間や入試日を確認します。学校によって入試内容が異なるので、チェックして受験準備をします。

書類審査・面接・小論文などが一般的ですが、学科試験が行われる学校もあります。

専門学校へ入ってキャリアアップを目指そう!

社会人が専門学校を目指すときに、知っておくべき情報をご紹介してきました。社会人ならではのメリットをはじめ、選ぶ際の条件などを参考にして専門学校を選んでみてください。

とくに押さえておきたいポイントは、専門学校へ入るまでの流れです。まずは自分が学びたい目標を決めることが重要です。社会人のための給付金制度もあるので、情報を細かくチェックしながらキャリアアップにチャレンジしてください。